【06.09.23】市民の命と健康をまもるために
保険証一枚でかかれる医療制度の改悪には当然反対です
9月22日から第322回定例会が始まりました。この日は平成18年度補正予算、平成17年度決算認定とともに6つの条例制定議案などが上程されました。その中の3つの議案{「名張市医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例のせいていについて」「名張市立病院使用料及び手数料条例の一部を改正する条例の制定について」「名張市国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定について」}は10月1日実施ということもあり提案とともにすぐ審議・採決がされ賛成多数で可決されてしまいました。
日本共産党議員団はきちんと質疑をして市民の命と健康を守る立場で橋本マサ子議員が代表して反対討論をおこないました。
これらの議案は国会で6月14日に成立した「医療制度改革」関連二法にかかわる市の条例改正として提案されています。
しかし、その内容は到底市民の命と健康を守るものではありません。高齢者の患者への負担増をはじめ国民にさらなる「痛み」を押し付ける医療改悪です。70~74歳の患者負担を現行の1割から2割へ引き上げ、70歳以上の療養病床入院患者の食費、居住費の負担増など、医療をもっとも必要とする高齢者、重症患者への情け容赦ない負担増が盛り込まれています。
さらに、入院患者の「追い出し」つながる療養病床(現在38万床)の23万床削減、高齢者への「差別医療」の危険性を持つ75歳以上の「後期高齢者医療制度」の創設、保険がきく診療と保険がきかない診療を組み合わせる「混合診療」の拡大など、日本の医療制度を根本から変える大きな問題があります。ですから、日本医師会も反対の声明を出していますし、国会では自民党、公明党だけで強行したものです。
「名張市医療助成に関する条例の一部を改正する条例の制定について」「名張市立病院使用料及び手数料条例の一部を改正する条例のせいていについて」の反対討論
当議案の一部改正は、国の医療改悪によってもたらせれたものであり、いずれの議案にも表記の変更として「特定療養費」から「保険外併用療養費」とすることになっております。
これは「保険証」一枚でかかれる医療を切り縮め、保険のきかない全額患者負担の医療を大幅に拡大し、高い治療費を払えない人は満足な治療も受けられないという方向に日本の医療を大きく変質させてしまうことにあります。昨年12月に政府・与党が合意した「医療制度改革大綱」は「医療費適正化」のために「医療給付費の伸び」を「経済指標」にあわせて抑制すること、そのために「公的保険給付の内容・範囲を見直す」としました。
そのために「必要な医療はすべて保険でおこなう」という公的保険の原則を崩し、保険外診療と保険診療の併用を認める「混合診療」の本格的な導入が進められようとしているのでございます。高額な医療費を請求される「混合診療」は、これまで「差額ベッド代」など例外的にしか認められいていませんでしたが、これを「高度医療技術その他」「生活療養」などに拡大するというものです。
これが実行されれば、新しい医療技術や新薬を利用したり、手厚い治療を受けられるのはお金のある人だけとなり、そうでない人は保健医療だけで我慢するという「治療の格差」を作り出してしまいます。政府や財界は、今回の改悪にとどまらず、医療の一定額、たとえば外来受信1回当たり1000円までを保健の対象からはずし、その分を全額自己負担にするという「保険免責」制度の導入も強く主張しています。こうなれば風などの「軽い病気」の治療は保険の対象外になってしまいます。
保険証を持って病院にいっても「重い病気」は保険では間に合わない、またには「軽い病気」には保険がきかない。こんな医療にしてよいのでしょうか。今回の「医療改革」では、診療報酬の過去最大の引き下げ(3、16%)も打ち出されています。診療報酬には、医師以外の看護師などの医療スタッフの技術料がほとんど評価されないなど改善すべき問題が多くあります。政府の引き下げ案はこれらのこれらの問題には手をつけず、人工透析の夜間・休日利用の報酬を削減するなど、医療の質を低下させる危険が大きいものです。
しかも、政府の診療報酬の引き下げの狙いには、保険損料を貧弱にし、保険外診療の導入を促すことがあります。そうなると保険診療だけでがんばる医療機関は経営困難におちいり、保険外の高額診療をやればやるほど利益が上がる。これこそ「設け本位」の医療をいっそう拡大する道ではないでしょうか。「持続可能な医療制度」どころか、命と健康を守る医療の分野にまで「営利優先・弱肉強食」を持ち込み、国民皆保険、公的医療制度を土台から破壊・解体するものとなってしまいます。日本医師会のコメントは「社会保障を充実させることは、国の社会的使命であることが日本国憲法にも規定されています。
国が果たすべき責任を放棄し、お金の有無で健康や生命が左右されるようなことがあってはなりません」とのべ、日本医師会も含む国民医療推進協議会が集めた署名は1700万人にもなります。本条例改正の表記の変更には、多くの問題点が含まれていることから賛成できるものではありません。

